学術雑誌
PubMed
米国NCBIが運営する世界最大級の医学・生物関連論文データベース。要約までは全て無料で閲覧できる。ここを使いこなせるようになるのが研究情報収集の第一歩。フィールドを指定するタグ(著者[AU]、第一著者[1AU]、最終著者[LASTAU]、所属[AD]、雑誌名[TA]、出版日[DP]、タイトル[TI]、タイトル要旨[TIAB])を使いこなして、検索効率を上げよう。
Google Scholar
Googleの提供する学術雑誌検索データベース。検索言語を指定したり、ある論文を引用している論文(引用元)を調べたりする事が簡単に出来る。PubMedとは異なり、Abstractだけでなく全文に対して検索出来るので、英語の使い方の傾向を調べたり、研究試薬の型番検索等にも利用できる。
京都大学図書館
オンラインで手に入らない古い論文等はこちらで検索。電子ジャーナルへのアクセスも充実している。
Web Of Science
Thomson Reutersの運営する、論文情報検索データベース。主に個々の論文の被引用回数を検索する時に使用する。
Journal Citation Reports
Thomson Reutersの運営する有料サービス。京大図書館を通じて利用可能。雑誌のインパクトファクターを検索する時に使用する。
Cell
細胞生物学の分野で最も権威のある、30年以上の歴史を持つ学術雑誌。論文を掲載するために要求されるデータの量・質・新規性は半端では無いが、この雑誌に狙って論文を掲載できるようになれば、間違いなく研究者として超一流であると認められるでしょう。
Science
1880年刊行の歴史ある科学雑誌。Natureと同様、幅広い先端科学全般を扱う為、論文を掲載させるためのハードルは非常に高い。
RICOHのサイト で非公式の日本語訳を読む事もできる。
Nature
140年近くの歴史を持つ、老舗中の老舗科学雑誌。分子生物学に留まらず、物理学や考古学など、幅広い最先端の科学を扱う。大きな書店に行けば単体の購入も可能。読者層も幅広い為、意義深く興味深い発見が無いと掲載は難しい。
Cell Stem Cell
2007年6月に刊行された、幹細胞分野に特化したCell系列の学術雑誌。幹細胞専門雑誌としては最も権威のある雑誌としての地位を確立している。ISSCRの学会誌でもある。
Cell Reports
2012年1月に創刊された、新しいCellの姉妹紙。生命科学全般をカバーする、オンライン専用雑誌。
Stem Cell Reports
2013年6月に刊行されるオンライン方式の新しい幹細胞関連雑誌。上記のCell Stem CellはCell Pressによって編集運営されているのに対し、こちらのStem Cell ReportsはISSCRが編集運営を行う点が異なる。
Nature Biotechnology
Nature姉妹紙の一つで、バイオテクノロジーやバイオビジネスに特化した雑誌。
Nature Methods
Nature姉妹紙の一つで、生命科学や生物化学での革新的な手法を出版する雑誌。
Nature Medicine
Nature姉妹紙の一つで、科学者や医師向けに医学研究の最先端を掲載する雑誌。
Nature Cell Biology
Nature姉妹紙の一つで、細胞生物学における新規の分子メカニズムを扱う雑誌。
Nature Protocols
Nature姉妹紙の一つで、基本的にNature関連誌に掲載された論文の詳細なプロトコールを掲載する雑誌。
Nature Communications
2010年4月に創刊された、新しいNature姉妹紙。オンライン限定雑誌で、幅広い分野をカバーする。
PNAS (Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)
タイトルの通りアメリカ科学アカデミーの紀要雑誌で、アカデミーのメンバーであれば自身の論文を自推で投稿できる(もちろん査読はある)。扱う分野も幅広く、年間3,000報以上の論文が掲載させるマンモス雑誌でもある。
Stem Cells
幹細胞関連の研究を専門に扱う学術雑誌。35年の歴史を持つ雑誌だが、インパクトファクターではStem Cell Reportsなどに遅れをとっている。
分子生物学実験関連
DNA calculator
Sigma Genosysによるオンラインツールで、オリゴDNAの融解温度(Tm値)、分子量(MW)、GC含量等の計算を行ってくれる。
Primer3
PCR用のプライマーを設計するためのソフトウェア。塩濃度やミスマッチの割合など、非常に細かい条件設定をすることができる。
Primer-BLAST
NCBIのBLASTプログラムの一部で、様々な条件を設定してのプライマーデザインの他、ターゲット生物種を指定して非特異的増幅が見られるかどうかの確認ができる。
UCSC In-Silico PCR
各種生物のゲノムや遺伝子配列に対して、in silicoでPCRを行うことができる。Real time-PCRプライマーの特異性チェック等に便利。
In-Fusion Primer Design Tool
Takara-Clontechのサイトで、インサート増幅用のプライマー配列と、組込むベクターの配列および切断部位情報を入力することで、In-Fusionクローニング用のプライマーを自動的に設計してくれる。新バージョンでMulti fragmentsの設計や変異導入にも対応。
In-Fusion Molar Ratio Calculator
Clontechのサイトで、In-Fusionクローニングの際、ベクターとインサートのサイズを入力するだけで希望のモル比になるDNA重量を計算してくれる。
PlasMapperr
未知のプラスミドDNAの配列を入力すると、自動的にアノテーションをして美しいマップを表示してくれる。アノテーション結果をGeneBank形式で書き出しApEで開く事も可能。
NEB Enzyme Finder
New England Biolbasのサイトで、制限酵素のタイプや認識配列、突出末端(Overhang)の形状で検索できるのが非常に便利。
ゲノム編集関連
蛍光実験ウェブツール
研究用ソフトウェア
ApE
無償であるにも関わらず、非常に優秀な塩基配列編集ソフトウェア。GeneBank形式等の各種塩基配列ファイルを読み込んで、アノテーション付きで表示や編集が可能。制限酵素の切断部位やサイズを様々に表示したり、さらにはDam/Dcm依存性の制限酵素の切り替えもボタン一つ。プラスミドマップの描画にも対応しており、シンプルだが実用上は十分。Mac, Win, Unix/Linux対応。
SnapGene Viewer
有償ソフトSnapGeneのトライアル版的な位置付けで、プラスミドDNAなどの塩基配列管理ソフトウェア。GeneBank形式等の各種塩基配列ファイルを読み込んで、アノテーション付きで表示が可能。編集機能を利用するには有償版を購入する必要があるが、グラフィックスの美しさはさすが商用ソフト。Mac, Win, Linux対応。
Seaview
複数の塩基配列をアライメントするソフト。相同領域の同定や、類似配列のアライメント、多数のDNA配列から変異部位を探し出すのに有用。系統樹解析も可能。Mac, Win, Unix/Linux対応。
MEGA
複数の塩基やアミノ酸配列をアライメントするソフト。系統樹解析も可能。Mac, Win, Unix/Linux対応。
Amplify
設計したPCRプライマー配列とターゲット塩基配列を元に、PCR結果の増幅産物サイズや非特異的増幅を予測するソフト。プライマーを設計したら、注文する前にこのソフトでチェックしよう。Mac専用。
4Peaks
DNAシーケンスの波形ファイルを表示編集するソフト。波形と塩基配列だけでなく、アミノ酸への翻訳や波形の品質情報も同時に表示できる。日本語表示にも対応。Mac専用。
ImageJ
NIHで開発されたJavaベースのイメージングソフトウェア。免疫染色等の画像ファイルを様々に補正したり、多重染色画像の重ね合わせ等も簡単にできる。また、各種プラグインを導入すれば、コロニーの数を自動でカウントしたり、シグナル強度を定量したり、さらにはニューロンの軸索長を定量化したりといった事も可能。Mac, Win, Unix/Linux対応。
GIMP
研究用ではないが、多機能画像編集ソフトウェア。無料とは思えない多機能で、使いこなすのが大変なほど。Photoshopで行うような基本編集機能をほぼ置き換える事が可能。Mac, Win, Unix/Linux対応。
Papers for Mac
PDF論文の管理ソフト。有料(Papers3 $79.00, 最新版はアカデミア版で月5ドル)だが、論文検索・ダウンロード・データベース化・Wordと連携した引用作製(Magic Citation)までこのソフト一つで完結する。EndNoteよりむしろ使いやすい。マイナーな日本語雑誌のStyle等への対応は今ひとつだが、カスタムでスタイルの編集も可能。Mac, iOS対応。
Mendeley
クラウドを前提としたPDF論文のデータベースだが、ソフト(Mendeley Desktop)のダウンロード もできる。アカウント登録が必要だが、無料で使用可能。論文検索・ダウンロード・データベース化はもちろん、Mendeley MS Word PluginをインストールすればWordと連携した引用作製まで対応可能。Mac, Win, Linux対応。
研究用データベース
NCBI
アメリカ政府の出資で設立されたNational Center for Biotechnology Information (NCBI)のウェブサイト。生物系研究情報の宝庫であり、常に更新させれている。前述のPubMedもここに含まれており、世界中の科学者がこのデータベースに依存しているといっても過言ではない。
Addgenes
研究用プラスミドDNAの非営利分与団体。MTA(研究資料分与契約書)を締結すれば、登録されているプラスミドDNA一つをUS$65程度(+送付料)で分与してもらえる。また、自身の構築したプラスミドDNAを委託して、世界中に分与してもらうことも可能。
DNAFORM clone search engine
理研ベースのバイオベンチャーDNAFORMのサイトで、理研のFANTOMクローンやIMAGE/MGCクローンの検索と購入が可能。
ゲノム情報
UCSC genome
Ensemble genome
RepeatMasker
元々はゲノム配列中のリピート領域をマスクして、リピート配列以外の配列部分を抽出するために開発されたが、リピート配列データベースとしても有用。
Illumina iGenomes
次世代シーケンスデータ解析等でよく使うアノテーション付きゲノム情報がまとめられたサイト。ヒトゲノム(hg19やhg38)の場合、配列ファイル(.fa)やアノテーションファイル(.gtf)等を含んだ圧縮ファイル(.tar.gz)をダウンロード可能。圧縮されているとはいえ、数GB以上のファイルサイズがあるので、ダウンロードする際には気をつけましょう。
学会関連
日本分子生物学会
言わずと知れた国内ライフサイエンス分野の巨大学会。40年近く前の1978年12月に設立され、学会員数も1万3千人を超える。
日本再生医療学会
2001年5月に前身の細胞療法研究会を引き継ぐ形で設立。会員数5000名を超える大きな学会であり、日本には何故か幹細胞学会がないため、幹細胞分野の研究者の受け皿ともなっている。
日本ゲノム編集学会
2016年4月に前身のゲノム編集コンソーシアムを引き継ぐ形で設立。ZFNやTALEN、CRISPRなどのゲノム編集技術に特化した学会で、対象生物は植物から動物まで幅広い分野の研究者が参加している。
ISSCR (国際幹細胞学会)
幹細胞分野で世界最大の学会。2002年に設立。会員数は全世界で4000名ほど。
ASGCT (アメリカ遺伝子細胞治療学会)
遺伝子治療の分野で世界最大の学会。1996年に設立。会員数は米国を中心に2000名ほど。
Stem Cell Network
カナダの幹細胞研究者のネットワーク。2001年に設立され、会員数は学生等も含めて2500名ほど。1961年に(造血)幹細胞の存在を発見したカナダ研究者の名前を冠して年会はTill & McCulloch Meetingsと呼ばれる。
iPS細胞関連
研究助成金・奨学金
海外留学